お部屋の消臭力

お部屋の消臭力 消臭への道篇(ブロードバンド)


これは久々に面白いCMだと思いました。
といっても単に小ネタで笑いをとるとかではなく、普通に「うまいな」と思わせたCMでした。


私が最初見たのは15秒版の方でした。
最初、なんか中国映画のCMかな、とも思っていたのですが、ドアを蹴り開け、双剣を構えたチャイナ服の美女がワイヤーアクションで飛び上がり……


というところで「くさい」と倒れる主人公。


で、オチは消臭用品のCMでした、と。


完全に意表をつかれましたね。


中国のカンフー映画風舞台設定と、消臭剤という生活感が溢れるグッズの組み合わせなど、たった10秒そこそこの間に誰が想像できましょう。


あんまり製品の宣伝になってないような気がしますが、インパクトと展開のうまさという点ではイチオシのCMです。


作品解説もあります。

女ボス役の24歳のモデル、シオン・ダイ・リンさんは、ワイヤーアクション初挑戦。前後左右から10人以上が息を合わせて丁寧に、そして力強く彼女に設置されたワイヤーをコントロールし、美しく飛翔する[鶴のポーズ]をつくりあげます。 ワイヤーの痛さを我慢しての彼女の何度もの演技に撮影スタッフ全員から大きな拍手が沸き起こりました。 一方の主役(拳士)にはオーデションを勝ち抜いた俳優の卵であるリー・ジン・ユワンさんを起用。アクションシーン以上にたいへんだったのが、「この部屋、におうよ」と倒れるシーンでした。 床に倒れる演技のたびに血が滲んでしまうほどの本気演技でした。妥協を許さないシーンの連続。1カットのシーンに、何度も何度も繰り返しながらのまる2日の撮影となりました。

床に倒れるたびに血が滲むって……どれだけの勢いで倒れてるんでしょう。


主役(消臭剤)の飾りに過ぎないはずのシチュエーション。
しかも、こういっては失礼ですが消臭剤ですよ?
本当のカンフー映画じゃないんですよ?


それでもスタッフは本気で製作する。
いや、本気で作らないと、観客を騙せない。
「どうせ何かのCMだろ」
って思わせる程度の出来ではダメだったでしょう。
私みたいに、
「ん? これなんかの映画か?」
みたいにころっと騙されたり、そうでなくとも
「いや……多分CMなんだろうけど、それにしても何のCMだろう? ラーメン?」
程度に食いつくようでなくてはならない。
それゆえの本気製作だったのでしょう。


というわけで、id:seiama:20051020に影響されて、まず面白いと思ったものをひたすら紹介してみることにしました。