リチャード・ストールマン講演会

行ってきました。

開始前

会場は、スーツは少数、女性は皆無。
(後から一人ほど姿が見えたような気がします)
机なしでパイプイスのみ。ちょっとメモとりにくかったです。
正面の壁は黒い暗幕で覆われ、右手に大きくFSIJの看板が(旗?)。
ノートPC持参の人多数。
同時通訳なさそうな雰囲気で、これだけの人がちゃんと聞きとれるのでしょうか?
と不安に。
ストールマンは左端中央付近で、熱心にノートPCに書いていました。

講演

講演の流れは以下の通りです。

また、講演はビデオ録画してました。

後日FSIJから公開されるそうです。

講演はパワポもなく、講演というより演説?

全部はメモとれてないし、書くと多いので断片的に。
当たり前ですが訳の正確さや内容の正確さは保証しません。
所詮は走り書きですので、その程度の認識でお願いします。

DRMを実装しているソフトは使うべきでない!
興味のある人はWe oppose DRM. | Defective by Designへ。

FSFは緑の党と一緒に反Vistaを行っている。
興味のある人はBadVista — Windows 7 is just as nastyへ。

溺れてる人がいて、あなたが泳げて、周りに誰もいなくて、
溺れてる人がブッシュじゃなかったら、助けるのはあなたの義務だ。
(コミュニティへの貢献の話)

これは不覚にも笑いました。

みなさん、どうかGNU/LinuxあるいはGNU+Linuxと言ってほしい。
これらは対等で、両方あって初めてフリーのOSとなるのだ。
GNU/」と発音するのにほんの1秒余計にかかるだけじゃないか!

「おお全能なるデベロッパ様よ、私を助け給え!」
「(サポート料を)与えよ、さすれば変えてやろう」

"Oh mighty developer, please help me!"
"Pay me, and we change it."
(ソースが開発者しか改変できないことの弊害についての例)

これも面白かったですね。
特にストールマンのジェスチャーつきの演技が。

自由を守るための一つの成果がGPLv3だ。

1 対MSとSUSEの提携
2 対Tivolization
(Tivolization…アメリカの自動録画機能つきハードディスクレコーダーTivoは
ソフトウェアがGPLであるにも関わらず、ハード自体がコードを修正したバイナリを
実行することができないようにしている。GPLv2ではこういう逃げ道への対策が
とれなかった)
3 Internationallization。
4 Bittorrentによるバイナリ配布が可能に
(GPLv2ではソースとともに公開する必要があったためtorrentはひっかかった)
5 違反に対する執行猶予の追加。

GPLv3の話。ちゃんと検証してないのでどこか聞き間違い等で
おかしな点があるかもです。

私は全てのソフトウェアはフリーであるべきだと思っているが、全てのソフトウェアが
コピーレフトであるべきだとは思ってない。

こういう考えだとは知りませんでした。

講演後

今日のビデオはoggでのみ配信が許可されました。
これはflv禁止、すなわちyoutubeニコニコ動画へのアップロードは
禁止を意味します!

flvは推奨していませんでした。
なぜかというとflvを視聴可能なOSSが存在しないから。
(Gnashはyoutubeには対応してないそうで…)

ニコニコでのコメントが楽しみだっただけに残念です…。
「禁止」ではないので、大丈夫っぽいです。
(ストールマンが内心どう思うかは知りませんが^^;)

総括

「どうせGPLv3の話程度だから行っても何も新しい話ないよ」

そう言われて見送られながら参加した講演会でしたが、予想以上に
面白かったです。
何より教祖リチャードストールマンが素晴らしい方でした。
非常にユーモアあふれる紳士的な方でした。
そこらの講演会とはレベルが違います。
これがカリスマなのでしょうね。
実際、フリーソフトウェアの話も知っている話でしたが、講演する
人一人でこれほど受ける印象が違うとは思いもよりませんでした。

多分、GNUフリーソフトウェアの考えが素晴らしかったから
広まったのではない、ストールマンがいたから広まったのだ、
そう思わずにはいられない講演でした。

専修大の講演、まだ間に合うのなら是非見に行くことをお奨めします。


(2007/10/26)若干の追記及び修正(講演概要を追加)

(2007/10/26 22:40)flv配信について修正(禁止ではなく非推奨と変更)