今日のLinus・その2

コンピュータという世界の中では、君は造物主だ。
君はその中で起こるすべてのことを支配する。
君がそれなりに有能なら神になることも可能だ――ちっぽけな世界の神様だけど。
(それがぼくには楽しかったから、p121)

基本的には、プログラマーは何が受け入れられ、何が可能で何が不可能か
という法則を作っている。どんなプログラムでもそういうことをやっている
わけだけど、OSは一番の根本だ。
自分で作りだした国の憲法を作るようなものだ。
(それがぼくには楽しかったから、p123)

法律とプログラムの決定的な違いがわかりました。

テスト環境でrunできないんですね。法律って。

どんな法律でもいきなり本番環境に放り込み、しかもコンピュータと違いすぐに結果が出ない。

そして出た結果は不可逆で取り返しがつかない。

それは大変なことですよ。


……しかし。

じゃあ、もし「法律のためのテスト環境」があればどうなるのでしょうか?

つまり、現実世界を模したシミュレータです。

モデルとしては、すごく単純なやつですが、次の2要素さえあれば最低限の
シミュレーションはできるんじゃないかと思うのですが。

  1. 一般市民。法律があろうとなかろうと、なるべく警察に捕まらないような形で自由に動く。法律が直接行動に影響を与えることはない。警察がいないと殺人・放火・強盗とやりたい放題になる危ない集団。
  2. 警察。インプットデータとして法律を与えると、一般市民にその法律を遵守させるよう動く。

まあもちろんこれではすごく単純な話しかできないし(これでもAIは相当高度なものにしないといけませんが)、実在世界に比べると大分しょぼいのでこのレベルでは実用性は皆無でしょうが、もしこういうものが開発されたらフリーの法律作家とか出てくるのでしょうか。

……そうなったら楽しそうですね。