Google 日本語入力を母に使わせてみた

この手の業界に勤めてる人の宿命として、身内や友人のサポートセンターになるというものがあります。私もご多分にもれず、母に色々とPCの操作を教えたりするわけです。

久しぶりに母の家に食事しに出かけたのですが、ふと、Google 日本語入力使わせてみようかと考えました。

前回自分で安全確認したことだし、ちょっと使ってもらうことに。

そしたら予測変換に大喜び。

「私携帯についてるこの機能が欲しかったのよねー」

なるほど、そういえば今どきの携帯は確かに標準でついてますね。

予測変換で面白いキーワードが色々出てくるのも気に入ったようで、あれこれ試して遊んでいました。

そんな嬉々としてTabを押す母を横目に、私は「やべーなこれ……」と別の意味で驚愕していました。


私の母のコンピュータに関する知識は、IEが使えてYahooでメール見たりオークションに参加したり通販したりして、OpenOffice.org で書類書いたりする程度のものです。ブラインドタッチだって出来ないし、決してパソコンに詳しい類の人間ではありません。
そんな「ふつうのおばさん」の彼女が、例え携帯での予備知識があったにせよ、「今までほとんど使ったことなかったTabキーを押して予測変換を行う」という動作をいとも簡単に習得してしまいました。
すごいことです。インストール直後に、「ど素人」が使いやすいと感じることができるというのは並大抵のソフトではありません。


この母の反応を見て、「ああ、このままじゃ MS IME は終わるな」と思いました。よく「ご一緒にポテトGoogle ツールバーはいかがでしょうか?」と聞いてくるソフトがありますが、このときにツールバーではなく Google IME をすすめてくればそれでおしまいです。

今回の一件で、誰もが説明抜きに「これいい」と思える機能・製品こそが本物の「イノベーション*1」なんだなとあらためて実感しました。

*1:イノベーションという言葉は虫酸が走るほど嫌いだが