読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Face value:Sauce of success

雑記

なんか id:marqs が畜生どもの踊り狂う鳥獣戯画のような世界に攫われるそうなので、今週のThe Economist勉強会の議事録は少し気合入れてやります。

今回の Face Value をハイクで実況しながら読んでみました。

元ネタはこちら:http://www.economist.com/people/displaystory.cfm?story_id=13443693

以下ハイクからの転載。

第1パラグラフ

〜50年前、シカゴの国際展示場にて〜
西洋人、イエローモンキーの若造が切った肉をかじる
メリケン人「何この黒いソース、豆から取っただけのくせに旨すぎワロタwwwww」
この若造こそ今回の主人公、茂木友三郎
社長の御曹司でこのとき24歳コロンビア大ビジネススクール学生。後に日本人MBA取得者第一号になるんだそうな(via: http://www.enjyuku.com/k/kp86.htm)
どんだけ勝ち組なんだよ

第2パラグラフ

95年、社長になった茂木氏は妄想する。
「西洋人に醤油の味を覚えさせたのはいいが、あいつらまだ『東洋の神秘うめえwww』とかほざいてるなー。なんとか『醤油の起源は○○(自国名)だろ?』っていうレベルまで認知度上げてーなー」

で、実際そうした。レストランいけばテーブルの上にはオリーブオイル(イタリア)、マスタード(フランス)そしてキッコーマン(アメリカじゃ醤油のことをこう言う人もいる)があるのは当たり前。
なんか海外向け醤油の売上げ成長率が10%増を25年連続達成してるらしい。
他国の食文化変えるとか尋常じゃないな

第3パラグラフ

茂木氏がいかに最新のビジネス技術を駆使しているかについて。
〜1973年〜
日本の社長達「は?海外に工場建てる?おまけに会社を買収?日本男児は一国一城の主で大和魂だろJK」
茂木氏「バロスwww」

  • 1973年、日本の食品会社で初の米国工場設立
  • 積極的にM&Aを行う(1月にはホールディング制にしてますます買収しやすい体質にした)


茂木氏「家族経営やっていいのは昭和までだよねwww」

  • 2004年、一族外の人を社長に
  • キッコーマンが東京での中央集権を嫌い、他国の現地法人に権限委譲するのはあまりにも有名

第4パラグラフ

もはやキッコーマンはただの醤油屋ではない、という話。
キッコーマンの年間売り上げ40億ドル超のうち、醤油は20%程度。デルモンテの野菜缶だって売るし、コカコーラのボトルだって詰めてる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%A9%E6%A0%B9%E3%82%B3%E3%82%AB%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%9C%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0
売上の外国が占める割合は30%だけど利益は55%。うち3/4が北米。キッコーマンアメリカに依存しすぎワロタwwwって書いてある(本当に)。

第5パラグラフ

いつも通りの不況ネタ。
茂木氏「不況→みんな外食じゃなくて自炊するようになる。こんなの小学生でもわかるwww」
だから一つの市場(外食産業)で落ち込んでも他方(小売市場あたりか)で上がるからプラマイゼロ。
単に会社のビジネスモデルの構造上自然とダメージ受けにくくなっていたのか(だってどこで食べようが醤油は使うし)、それとも茂木氏の工夫によるものなのかは書かれてないなー。

おまけに円強いからアメリカやカナダから豆や小麦買ってるキッコーマンはぼろ儲けwwwキャッシュフロー無傷www
……といいたいところだが世の中そうそう甘くない。円強いおかげで(多分銀行への振込み手数料が増えて)マジへこむ。さらに、
アメリカメキシコ間の貿易摩擦(第2回、第3回あたりのPolitics this week も参照のこと)

醤油もやっぱり関税かけられる(20%)

メキシコ向け醤油はウィスコンシン州@アメリカで作ってる

\(^o^)/

第6パラグラフ

茂木氏の神業的醤油布教活動
茂木氏「新しいことやるのにはアメリカ最高wwwあいつらあんな怪しげな調味料平気で料理にぶち込むしwww」
とは言いつつも、そこには茂木氏の工夫があった。
〜数十年前〜
ニューヨーク、和食屋は8件しかなかった。この状態で醤油を売るにはどうするか?
凡人「まずは日本食広めるだろJK」
〜〜〜〜〜〜越えられない壁〜〜〜〜〜〜
茂木氏「ミスター味っ子とやら……貴様に頼みがある。この醤油を使ってアメリカの伝統料理を作るレシピを作れ」
味「はあ? ちょっと待ってよ味皇のじいさん、それ和食にオリーブオイルかけろって言ってるようなもんじゃん!」
茂木氏「作れ。それに私は味皇でもないし第一まだこのときは20代だ」

茂木氏は醤油を日本のものとしてではなく、「何にでも使える調味料(all-purpose seasoning)」としての地位を築いていった。この all-purpose seasoningというのは1950年代にアメリカのテレビCMでキッコーマンが流していたそうで、一人の主婦が思いついたものらしい*1。このキャッチフレーズは今もボトルに書かれてる。
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Kikkoman_litre_bottles.jpg

第7パラグラフ

最終パラ。いつも通り、これからの話。
海外で色々頑張ってるぜ、という話。

  • 1961年にテリヤキソースをアメリカで売ったらバカ売れした
  • 現在南米及びヨーロッパ用に、ご飯にかけるのに特化した醤油を開発中。なんだこれ聞いただけで旨そうだぞ
  • そしてついに中国に殴り込む。

中国醤油メーカー「4000年の歴史なめんなwwwオレらがどんだけ安い醤油を大量に作ってると思ってるんだwww」
茂木氏「富裕層相手にプレミア醤油として売り込むから合成醤油ごとき敵じゃないしwww」
で、キッコーマンの戦いはこれからだ! 〜完〜
最後の一文はこれ。
「自社製品を海外市場に合わせていくことの重要性に対する彼の先見の明、これこそがキッコーマンの真の秘伝の味なのだ」

感想

今回はすごく面白かったな。なんとなく、ハーレー売ってる人たちの話を思い出した。
ただの醤油売りじゃないんだよね。キッコーマンもまた、ライフスタイルを売る会社なんだって思った。
他国の食文化変えるって普通できないよ。
世界中の人が、自分のひいじいさんやひいばあさんが味わうことさえできなかった未知の味に舌鼓をうち、しかもいまや食卓に普通に並んでいるわけで。
まあ私達にとってのオリーブオイルとかも似たようなものなんだけど、やっぱりすごいと思う。

*1:誤訳の可能性が高い。コメント欄も参照のこと