最近会社の昼休みの時間を使って、後輩と勉強会を開いています。
題材は「TCP/IP」。
普段から触れているものですが、いざ説明しろと言われるとなかなかできないもので、一からじっくり勉強しようということで始めてみました。
教科書はこれ。
- 作者: W.リチャードスティーヴンス,W.Richard Stevens,橘康雄,井上尚司
- 出版社/メーカー: ピアソンエデュケーション
- 発売日: 2000/12
- メディア: 単行本
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もう15年も前の本ですし、無線LANの話がなかったりIPv6の話がなかったりといささか古臭くはありますが、それでも未だに世界中でバイブルとして読まれている本であり、しかもVol.1だけで600ページ超の大作ですから、じっくり取り組むには丁度いいでしょう。
私達がどのように勉強会を開いているか、以下にまとめてみました。
- 基本は「一パラグラフ読む→解説」
- 興味のあるところから手をつける
- わからないところは焦らず立ち止まって(とりあえずは)じっくり考える
- 読むだけじゃなく実験する
- 議事録を書き、参加してない人にも配布する
大原則:勉強は楽しくやる
私個人のポリシーですが、一生懸命勉強するのは苦手です(必要なときはしますけど)。やっぱり勉強は楽しくやってなんぼです。
基本は「一パラグラフ読む→解説」
普段エコ隊でやっているやり方を真似て、「一パラグラフ読む→解説」という形をとっています。
この方法だと、「声に出す」「聴く」「読む」と複数の刺激を使って学ぶことができますから、じっくり勉強するには非常によいです。
始めは私がしゃべる一方でしたが、「交互に担当した方がより一層勉強になるよ」という友達の勧めもあり、後輩にもしゃべってもらうことにしました。
興味のあるところから手をつける
最初に手をつけたのは第3章「IP」。
理由は……ちょっと忘れてしまいましたが、確か後輩がちょうど仕事でこの辺りで行き詰まることがあったりとか、そんな感じだった気がします。
一応は二人ともある程度の知識を持っているわけだし、必要なときに該当ページに飛べばいいかなと思い、好きな場所から始めてみました。
実際、3章読んでいる間に1章や2章、10章に飛んだりもしています。
わからないところは焦らず立ち止まって(とりあえずは)じっくり考える
別に試験があるわけでもないし、詰め込んで覚える必要はないわけですから、ちょっとしたことでもじっくり考えたり調べたりします。
1,2パラグラフで1日使うこともたまにあります。
始めてから1ヶ月ほど経ちますが、ようやくこの3章の7割ぐらいが終わったぐらいというスピードの遅さです。(大体ページ数にして10数ページ)
それでも、難しいところを飛ばさずに丁寧に理解していったので、かなり深い理解ができたんじゃないかと思います。
読むだけじゃなく実験する
実験もたくさんします。例がでてきたりするとそれと同じ(あるいは似たような)環境を構築したり、コマンド叩いてみたりします。実際に動かしてみると、本に書いていないことがたくさんわかります。
例えば、Linux 上でルーティングさせるには net.ipv4.ip_forward を 1 にする必要がありますが、恥ずかしながら実験しててまさにこのポイントで詰まりました。知識では知っていたものの、Linux サーバをルータとして動かした経験がなかったんです。
でも一旦こういう思いをすれば二度と忘れません。やはり自分の手で動かしてみるものです。
議事録を書き、参加してない人にも配布する
毎日議事録も書きます。これらを、勉強会に参加してない大勢の人に配布します。すると、わりと色々な人からコメントをもらえます。
例えば、先ほどの ip_forward の件を議事録に書くと、「それくらい常識だろ」という野次が飛んできたりもしますし、「〜〜がわからない」と書いてたりすると、そういうのに詳しい人が教えてくれたりします。
みんなに情報共有するつもりが、みんなに教えられるわけですね。ありがたいことです。
まとめ
まだ始めて一ヶ月ほどですが、結構楽しく続けてます。
こうやってちょっとの合間に一緒に楽しく勉強できる仲間がいるといいですね。