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暴漢に襲われた

こんにちは、マンションを一目見てから10分で購入したけどISPへの支払いが出来てなくて現在インターネットが止められているPyspa界の普通の人 shiumachi です。
この記事は pyspa Advent Calendar 2016 の19日目の記事です。昨日は @tokoroten のエントリ でした。

経緯

2016年2月12日、私は会社帰りに友人2人と武蔵小山の居酒屋で酒を飲んでいました。参加者は全員自宅が近いので、終電過ぎても飲んでいて、午前1時半くらいにようやくお開きとなりました。
私と友人Mは方向が同じだったので同じ方向に歩いて帰路についていました。歩道上を、左側がM、右側が私という並びで歩いていました。
私はスーツ姿にコートを着てビジネスリュックを背負っているという格好で、Mは私服でジャンパーを着ており、手ぶらで歩いていました。
すると、前方にふらふらと歩く男が一人現れました。「フ◯ック、フ◯ック」とぶつぶつ言っていて気味が悪い男でしたが、不安定な足取りでこちらに向かって歩いてきました。そして、我々の間に割り込んで肩を思い切りぶつけてきてすれ違いました。
「なんだこの酔っぱらいが」と思いつつ(自分も酔ってはいましたが)、そのまま無視してMとの会話に意識を戻しました。
その直後、その男が後ろから全力で追いかけてきて、Mの頭に殴りかかりました。
振り返ったところに、Mの顔面に命中。Mのメガネが落ちてMのメガネがずれて、Mは体勢を崩しました。
そのままその男は右の拳を振り上げて第二撃を加えようとしましたが、私は反射的にその腕を押さえ、攻撃を防ぎました。
相手がその勢いで襲いかかろうとするのを、私は左手で相手の右腕を、右手で左腕を押さえ(多分。こちらの動きは詳細に覚えてない)、拮抗状態に持っていったところ、相手はそのままくるっと振り向いて歩いて去っていきました。
こちらも荷物を持った状態でしかも酒を飲んでいる状態だったし、殴られたMのことも気になったので、相手を刺激しないようその場から歩いて立ち去り、交番に駆け込みました。

以上が、今年の冬に遭遇した暴漢襲撃事件の顛末です。


(2016/12/20 追記: 友人Mに確認したところ、初撃ではメガネが落ちたわけではなく、メガネがずれたとのことでした。訂正します)

考察

戦闘

まず、長年(15年。ただし数年ブランクあり)の合気道の稽古の成果が確実にあったというのが大きな発見でした。例え酔っていようが不意打ちだろうが、攻撃に対してオートガードを発動できたので、「合気道は護身になる」という触れ込みは間違ってないということを自身の身をもって証明することができました。
しかし、大きな課題もあったのも事実です。
一つ目は、第二撃をガードした後に、そこで膠着状態になったこと。これは極めて危険な状態です。もし相手が左手にナイフや拳銃などの凶器を持っていたのであれば、私は今頃確実に死んでいました。合気道としては、相手の攻撃を受けた段階でその場で投げていなければいけませんでした。詳しくは後述しますが、これは稽古の仕方に問題があったと思われます。
もう一つは、オートガードは自分に対する攻撃に対してしか発動せず、Mに対する攻撃には全く無反応だったこと。これは武道全般に言える話ですが、ほとんどの稽古が自分と相対する敵との戦闘を想定しており、自分以外の第三者に対する攻撃に対して反応する訓練を受けていません。Mが成人男性だからまだよかったものの、より戦闘力の低い老人や子供と一緒に歩いているときにそちらを狙われればただではすまないでしょう。この課題に対する効果的な解決策が見いだせず、今も悩みの種ではあります。

戦術

後の合気道仲間との考察において、ガード時に投げなかったことは、実は護身という観点では結果的によかったのではないかという説がでてきました。一つ目は、中途半端に攻撃せずに相手を逆上させずに済んだのではないか、ということ。もう一つは、慣れない実戦の場で攻撃することで相手に必要以上にダメージを与えてしまい、過剰防衛になってしまうというリスクを避けられたこと。確かに、初めての実戦だったということもあり、私がもし技をかけたとしても到底加減などできるものではないでしょう。加減するあまり相手の怒りを買う可能性もありますし、逆に勢いがつきすぎてコンクリに頭から落としてしまって致命傷を与えていたかもしれません。そういう意味では、ガードのみで終わらせたことは護身的は正しかったのかもしれません。
とはいえ、そもそも肩をぶつけられた時点で危険を察知して逃げるべきだったし、護身という観点から言ってもまだまだ課題が多いといえます。

改善

さて、なぜガードのみで動きが止まってしまったかを説明しましょう。合気道を初心者に教える場合、数ステップにわけて動きを説明していきます。ステップ数は技の複雑さによって様々ですが、どの技においても「相手の攻撃を受け」「技をかける」という最低2ステップがあると思います。これが上達するに従い1ステップで行うように変わっていきます。もちろん、私も1ステップで動いていたつもりでした。ところが、私は呼吸の数を減らしていなかったのです。通常、合気道の場合は呼気、つまり息を吐くときに力を出すと教わります。なので、攻撃を受けるときも技をかけるときも息を吐きながら動くわけです。なので、私は当たり前のように、攻撃を受けるときに吐き、相手を崩してから吸い、相手を投げるときに吐く、という呼吸を行っていました。しかし、これでは二呼吸になってしまうため、攻撃を受けただけで動きが止まってしまうのも当然です。
そこで、私は一呼吸で受けから技の行使までの一連の動作を行うように自分の動きを改善しました。つまり、相手の攻撃が来る前に吸っておき、攻撃が来たと思ったときには吐きながら受け、崩し、そして技をかけるのです。これで、全く動きを止めることなく技をかけることができるようになりました。現在この方法で稽古していますが、動きの滑らかさは格段に上がったと感じています。

将来

危ない場を事前に避けることの護身ですから、この上達がどれほどのものか確かめることはなかなかできないでしょうが、万一そういう場が来たときには自分の正しさを実感できることでしょう。なぜ正しさを確信できるかというと、間違ってた場合は次こそ死ぬからです。

経緯その2: その後

本当はこのくだりは書くつもりはなかったのですが、おそらく「警察はどうなった」などと気にする人が多数出ると思いますので書いておきます。
はじめに言っておきますが、私は警察に対して何か批判的なことを言うつもりはありません。私が書きたかったことの全ては既に書いた通りなので、警察云々の話については言及してほしくないと思ってます。
あくまで記録のため、ここに記します。

交番に駆け込んだMと私は、事情を説明しました。Mは鼻血を流していました。メガネもずれてしまったようです。
すると、警察官は「なんでその場で110番しなかったの?」と言ってきました。
一本道で、しかも相手が見えている状況で110番なんてできないだろうと話しても、
「こういうの現行犯じゃないと捕まえられないよ」
と冷たく言われました。
「一応見回りしている者に見に行かせるので、特徴教えてくれる?」
と言われたので特徴を説明すると、無線で連絡してくれました。
「で、被害届だします?正直、こういうのよくある話だし、出しても時間の無駄になるだけだと思うんだよね。多分一時間ぐらいかかると思うけどいい?」
と、被害届出さないようにとすすめてきました。私は鼻血を出してるMをこのままにしとくのも心配なので、Mと相談の上「じゃあいいです」と引き上げることにしました。
私の家が比較的近かったので家で手や顔を洗ったりなどして応急処置をしたりして、タクシーに乗せて帰らせました。

後日、警察関係に詳しい某知人にこの話をすると、
「そりゃこっちは毎晩数百件そういうの相手してるから疲れるんだよ」
という説明を受けました。
別に私は怒るでもなく、「まあそりゃそうだ」と納得しました。そりゃこんなの毎日やってたら大変だろうな、と思ったので特に怒る気はしませんでした。

この事件のもう一つの教訓は、「いざというとき警察は助けてくれないし、警察が来てくれるとしたら自分か相手のどちらかが戦闘不能あるいは死亡したときだ」ということです。
やはり、自分の身は自分で守れないといけませんね。

余談

この事件の説明の方法について色々思案したあげくに、女性の友人に「暴漢に襲われた」と説明したら、目をキラキラさせながら「詳しく聞かせて!」と言い出してきました。
変な勘違いしないでください。

クロージング

明日は Pyspa 統合思念体のヒューマノイド型インタフェース@shibu_jpです。