速読で一気読み(2)
おもわず人に話したくなる「日本語」の本
- 作者: 雅孝司
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2001/08
- メディア: 文庫
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言葉というものに興味を持ってもらうための、
現代日本語に関する雑学の本ということですが……。
なんというか、内容のない本です。
一つの言葉を取り上げても、その言葉に関してあれこれと調査をするでもなく、
「なんでこんな言葉の使い方してるんだろうね」で終わっている話ばかり。
そこらのブログで書き散らしている記事の方が数段マシです。
こういうのを読むと、
と思ってしまいます。
エレクトロニクス社会
- 作者: 石井威望
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1983/09
- メディア: 新書
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今回読んでいる本の中で、唯一自分が購入していた本。
この本、1983年発行の書物です。
内容は、エレクトロニクス、マイコンといった「時代の最先端」の分野について、
なぜこれほどまでに発展したのか、なぜ若者がひきつけられるのか、
21世紀に向けてどう発展していくか、といったものです。
そもそもなんでこの本を買おうを思ったかと言うと、
「過去を知り未来を知る」
という至極標準的な歴史の活用という目的からです。
読んでみればやはり予想通りというか、ものは違えどちょっと前まで Web2.0 とか騒がれていた頃の論調と大差ありません。
やれ「新しいものは主流派ではなくチャレンジ精神豊富な傍流から生まれる」だの、
「遊びの中から新しい発明が生まれる」だの、
「日本人の同人雑誌的好奇心が報酬とか関係なく一つのことに没頭して技術を作り上げた」
……などなど、25年前の本とは思えません。
つまり人間って大して変わってないってことですよね。今も昔も。
一つ引用してみましょう。
当時テレビウォッチやポケットテレビというものが発売されていたようで、それはすごい売れ行きだったようですが、
(多分今でいう iPod とか iPhone なのでしょう)
このように言及しています。
最近ポケットテレビというものも発売されたが、これらの新商品の出現はテレビというものの既成概念を大きく変えていくだろう。
……こんなことをいうと「何も歩きながらテレビをみる必要はないじゃないか」という反論がでるに違いない。しかしこういう意見は「馬車があるからそれで十分、自動車なんてそんなもの必要ない」といっているのと同じである。
……通勤電車の中で新聞を読む人はたくさんいる。新聞を持って会社にいくのがおかしくないのに、どうしてテレビをもっていってはいけないのか。これからは新聞よりテレビの方が普通になるだろう。情報の収集の点で……スピードが違う。
……これと同じような話を、本当にあちこちで見たことがあるような気がします。
ものにもよりますが、技術ってそうそう普及するもんでも衰退するもんでもないですよね。
いや、というより「要件」と「実装」の問題なのだと思います。
多分人々の欲求、つまり技術に対する「要件」というのは昔から大して変わらなくて、あくまで「実装」の部分が変化してきてるだけのような気がするのですよ。
そしてその「実装」には一長一短があるわけで、どの実装を選ぶかはその人次第なんですよね。
例えば、「人とコミュニケーションをとりたい」という要件だけで、いくつの実装があるでしょう?
手紙、(実体のある)掲示板、電話、PCメール、回覧板、携帯メール、雑誌の投稿記事、チャット、IP電話、伝言ゲーム(メッセンジャーボーイでも可)……。
もちろんブログやニコニコのコメントなんかも要件に対する実装の一つです。
上に挙げた実装のうち、どれも使ったことがない、あるいはどれか一つしか使ったことがない人なんてなかなかいないと思います。
同じことが他の要件(例えば、情報収集したい、とか)にも言えるわけです。
だからそうした観点から見ると、いくら最近出てきた○○だとか××というすごい技術・製品があって、それがとても画期的、革新的であってもそれが世界を変えるとは思わないのですよね。
乱読を終えて
ジャンルもバラバラで今の自分の興味とはほとんど関係のない本を6冊とりあげて読んでみました。
わかったことは、
「興味もなく、大した内容じゃない本を何冊も読むよりは何倍の時間をかけて名著を読む方がいい」
という、当たり前といえば当たり前のことだけでした。
でもまあ、たまにはこういうのもいいもんです。
また次の大掃除のときにでも暇を見つけてやってみることにします。
*1:http://airbook.jp/