The Economistでの情報マネジメント特集

今週のThe Economistは情報マネジメント特集です。
世の中にあふれる膨大なデータや情報を扱うためのトピックが、かなりの分量で書かれています。
特に前提知識なくても読めますが、コンピュータに関する基礎知識があればより楽しめます。
ちなみに私の参加しているThe Economist読む隊(通称エコ隊)では、今週木曜日に New rules for big data と Show me を読む予定です。

Data, data everywhere

Information has gone from scarce to superabundant. That brings huge new benefits, says Kenneth Cukier (interviewed here)―but also big headaches
http://www.economist.com/specialreports/displaystory.cfm?story_id=15557443
今回の話の導入部。各トピックについてまんべんなく書いてある。
「認識論的に言えば、情報はデータの集合によって形作られ、知識は情報が絡み合うことによって形作られる。しかし本特集においてはデータと情報は同じ意味で使うことにする。なぜならこの2つは区別することが困難だからだ」

Handling the cornucopia

The best way to deal with all that information is to use machines. But they need watching
http://www.economist.com/specialreports/displaystory.cfm?story_id=15557507
世の中にはこんなに情報あふれまくって全部読めるわけねえだろ!って話。
じゃあコンピュータに解析させりゃいいじゃん、と思っても結構サーバ落ちて、米穀国家安全保障局とかも3日半仕事にならなかったりとかしたことある。
詩人エリオットの言葉で締めくくられる。「知識の中に見失った知恵はいずこ 情報の中に見失った知識はいずこ」

New rules for big data

Regulators are having to rethink their brief
http://www.economist.com/specialreports/displaystory.cfm?story_id=15557487
巨大なデータの時代における原則は6つの領域をカバーする必要がある。プライバシー、セキュリティ、記憶、処理、所有、情報の統合。「その数学が戦略を決める(Super Crunchers)」についても言及がある。

Needle in a haystack

The uses of information about information
http://www.economist.com/specialreports/displaystory.cfm?story_id=15557497
なんとメタデータがテーマの話。メタデータは古代アッシリアの時代から使われてきた伝統的な高速情報識別の手法で、未だ潜在的可能性を秘めているという話。記事自体は短い。
ちなみにタイトルは検索の話をするときとかにコンピュータの専門書でよく使われる。干草の山から針を探す。

A different game

Information is transforming traditional businesses
http://www.economist.com/specialreports/displaystory.cfm?story_id=15557465
主にBtoCの企業における、購買履歴を含めた顧客情報のデータマイニングに関する話。
クラウドやオープンソースが重要であると語り、RやHadoopにも言及している。

Show me

New ways of visualising data
http://www.economist.com/specialreports/displaystory.cfm?story_id=15557455
データの可視化の話。株価の上下や出来高などを二次元マップにした話から始まり、ビジュアライズは芸術か情報かといった話などに移り、まあでも可視化された方がわかりやすいよね、という話に落ち着く。

The open society

Governments are letting in the light
http://www.economist.com/specialreports/displaystory.cfm?story_id=15557477
政府のデータ公開についての話。すなわち、Open Government の話。
オバマ大統領が勤務初日にこの件について言及した話とか、サンフランシスコの犯罪マップの話とか。

Clicking for gold

How internet companies profit from data on the web
http://www.economist.com/specialreports/displaystory.cfm?story_id=15557431
顧客情報を公開しない企業たちの話。ティム・オライリーがコメントしてる。
別に心配する必要ないよ、どの企業もあんな使い方やこんな使い方でみんなの役に立ってるんだ、という話。
というかGoogleさんマジパネェっす!って話。