日経ソフトウェアで竜騎士07氏インタビュー

日経ソフトウェア1月号P.70より、NScripterの説明とともに、「ひぐらしのなく頃に」作者、竜騎士07氏のインタビューが掲載されています。
その中で特に印象に残った発言は以下の通り。
(自分なりにまとめてあるので多少意味の取り方を間違えているかもしれません)

  • ノベルゲームの長所とは「垣根の低さ」である。
  • ノベルゲームでは、絵、物語、音楽を組み合わせた「演出=総合力」で勝負できる。
  • 演出とは、自分の面白いと思うものを作ることである。
  • 最近はパソコンで様々なことができるようになった。一度創作する夢を捨ててしまった人は、一度でいいから形にし、人に見せて、評価されるということをしてはいかがだろうか。

他に、いつものように「ひぐらし」の世界観などについての氏の説明があります。この辺は言葉は多少異なれど他でのインタビュー等と大体同じ内容です。

まあ私がとりあげていない箇所で、面白い部分もありますので興味のある人は手に取ってみて下さい。

以下、上での項目についての詳細説明です。


やたらと「ひぐらしがなく頃に」と書かれているのが気になりますが、まあその辺はご愛嬌ということで。

ノベルゲームの長所とは「垣根の低さ」である。

ノベルゲームほど簡単に…3拍子*1そろった作品を作れるものはありません。…誰にでもとっつきやすいのに、あらゆる演出が可能です。


氏は、「ノベルゲームは究極のメディアである」とまで言い切り、その良さを説明しています。他に3拍子そろったメディアとして映画やアニメを挙げていますが、映画やアニメを個人で作るのが難しいのに対し、ノベルゲームは個人でもできるということを言っています。

ノベルゲームでは、絵、物語、音楽を組み合わせた「演出=総合力」で勝負できる。

私は絵があまりうまくありません。…ところがノベルゲームは…文章力がなくても絵や音楽で補われる、絵がだめなのも物語や音楽で補われる、といった具合に、それぞれが補完し合える関係にあります。小説、絵、音楽をそれぞれ単独の表現手段としてみると、作品として求められるレベルはものすごく厳しくなります。しかしノベルゲームでは、それら三つの要素のいいとこ取りをして、総合力で勝負できるのです。


氏は自分の絵のレベルを、漫画の世界だったらヘタクソで終わってしまうが、ノベルゲームならそうではないと述べています。
……漫画の世界も、絵+小説という点では近いと思いますし、絵が下手でも売れる人は売れると思うので、この氏の意見には少々賛成しかねますね。
とはいえ、「ノベルゲームは個々のレベルではなく、総合力で勝負だ!」という点は納得できます。
……なんかこう書くと、安っぽい企業の宣伝文句みたいですが。

演出とは、自分の面白いと思うものを作ることである。

これまで見てきた作品で、あの作品はここが面白かったけどどうしてだろう、と考えるのは、自分で作品を作ってみたいと思っている人なら、当たり前のようにしていることです。映画を見ていて、全体はいいけど、ここの個所だけ気に入らない、自分ならここはこうするのに、と思うことは誰にだってあるでしょう。それを自分の作品に込めるだけです。


id:seiama:20051105のその2を思い出しました。

他人の作品の面白さを見つけ出し、表現して、さらにこうすればもっと面白くなるかもしれない、と発展させていくことが、『売れる』クリエーターになるための一番の近道なんです。


優秀なクリエーターは皆似たようなことを考えるものなのでしょうかね。

最近はパソコンで様々なことができるようになった。一度創作する夢を捨ててしまった人は、一度でいいから形にし、人に見せて、評価されるということをしてはいかがだろうか。

就職や結婚を境に捨てた夢はいっぱいあるでしょう。でも、今でも心の中にくすぶっているものはあるはずです。私はそれに火を付けた*2だけです。


氏は、ゲーム作家になりたいと思っていたそうですが、結局ゲームと関係ない世界での仕事を選んだそうです。それでもゲーム製作への欲求を捨てることができず、ひぐらしの製作に至ったと言っています。


夢は誰でも抱きます。でも、それを実現するために全てを捨てて飛び込む勇気のある人はいません。
もちろん、全てを捨ててその道を極めるような勇気ある方々も十分尊敬に値しますが、竜騎士07氏のように、普通の仕事生活と創作活動を両立させる(まさにいいとこどりですね)方は本当に素晴らしいと思います。


売れるからすごいのではない。
仕事をしながら創るからすごいのだと思います。


私も、いずれは何かを創ってみたいですね。
このインタビューを読んだ皆さん、私と一緒に創作の第一歩を踏み出してみませんか?(←意気地なし)

*1:映像・音楽・物語

*2:原文ママ