カレッジ・ベンチャー・フォーラム

行ってきました。
id:joho_triangle:20051126やid:ysano2005:20051126で色々書かれているので、なるべく被らないように書こうかと思います。
特に近藤社長の話はなるべく避ける方向で、本当に印象に残った部分だけ。
掲載順は、自己紹介の順番です。
なお、録音したわけじゃないので実際の発言内容と細かい部分で違いがあると思います。
まあ大体こんなことを言ってたよ、という程度に考えて下さい。

今回の記事は結構長いくせに近藤社長の話は大したものがないので期待してると損するかもしれません。

京都大学情報研究科 助手 塩瀬 隆之 氏

工学部同士で話をすると、興味が似通ってるからそのうち話がつまる。
私の研究では異なる学部の人間同士でディスカッションを行ったりする。

知識・情報を仕入れるとき、学生だと「まず本を読む」ところから考える人が多いと思う。
しかし、実際は専門家に聞いたほうがスピードの点でも信頼性の点でも優れている。

この辺は本当に同意するのですが、大学ってなかなか動けないんですよねえ。
どうしたもんでしょうか。

おばさんに、「悩んでまでせんでええんちゃう?」と言われ、開眼した。

何気に深く重い一言ですね。
色々と意味を考えるととても面白い。

ロボガレージ 代表 高橋 智隆 氏

高橋氏の紹介した「クロイノ」という人型ロボット、すごいです。
座った状態から立ったり、片足立ちしたり……。
そして何がすごいって、どこにも委託したりしないで全部一人(自分達?)で作ってしまったということです。

「自分が天才だ!」と思う瞬間がある。それに酔う。

これは確かにあります。例えば、ちょっと難しいな、と思う数学の問題(別に国語でも理科でもいいです)をパッと閃いてあっさり解いてしまったことって結構あるんじゃないかと思います。
確かにあれって快感ですよね。

株式会社ドリコム 代表取締役 内藤 裕紀 氏

生活のリスクよりも、「やりたいことをできない」というリスク(?)の方が自分の中で大きかった。
だから起業した。

理想主義であるとともに、合理主義者でもありますよね。
私自身も金銭的な問題と金銭以外の問題を天秤にかけたりすることもありますが、ここまでの行動力は今の自分にはないですね。
見習いたいです。

自分には技術がない。
そこで何をしたかというと、立命館の授業でHPを作成するという課題があったのだが、その作成されたHPの中で一番面白いものを作っていた人に「やらないか」とメールを送った。*1
そのうち彼の両親が息子の将来を心配して辞めさせようとした。
私は彼の両親の実家に出向き、「息子さんを預けて下さい」とお願いし、説得した。

人探しの発想も奇抜ですが、正直この実家参りは考えもつきませんでした。
結婚じゃあるまいし、こんなこと普通するか? ということを平気でやります。
それだけ自分は本気なんだ、ということをまさに行動で示しています。
素晴らしい。

アミタ株式会社 持続可能経済研究所 所長 牧 大介 氏

新しいことにチャレンジしない方が長い目で見てリスクが大きい。

確かにそうかもしれないんですけど、その踏ん切りがなかなかつかないんですよね。

必要とされている部分で、自分のできることを積み上げる。

この考え方ってすごく農耕民族的ですよね。
私はすごく好きです。

株式会社はてな 代表取締役 近藤 淳也 氏

言わずと知れたid:jkondoです。
上でも書いた通り、本当に書きたいことだけさらっと。


どんな人なんだろう、とわくわくしていたのですが、開始より25分ほど遅れて会場に入ってきたとき、うっかりカバンをあててグロービスの堀氏のVolvicを倒してしまいました。
その後(第一部終了時かな?)なぜかもう一回うっかり倒していました。


何気にすごいと思いました。

売上を捨ててでも未来に対応する。

id:joho_triangleでも言及されていますが、Google Analyticsへの対応の話は面白いです。
その時の発言なのですが、非常に柔軟な対応ですね。

グロービス・グループ 代表 堀 義人 氏

パネリストではないのですが、興味深い発言があったので紹介。

最近の上場企業はそこそこで終わってしまう。
グローバルに突き抜ける会社はないものか?

よしじゃあ私が!
……そのうち。多分。いつか。きっと。(超弱気)
でも本当に、やるならこれぐらいの意気込みで行きたいですね。

クロミル 取締役会長CEO 杉本 哲哉 氏

食うために別のことをやると、そっちが本業になってしまう。
そうして戻れなくなる。

これは近藤氏も言っていましたが、本当に大変だったのは受託開発から抜けるときだったそうです。
日曜にはてなアンテナを開発し、10人月の仕事を3人で回し……。
社長達は皆苦難の道を歩んできたんですね。

将来のビジョンをぶれないように持つ方がいい。
金が欲しいのか、名誉が欲しいのか、名前を残したいのか。

私は断然、「力」「強さ」ですね。
そのうち変わるかもしれませんけど。
皆さんはどうでしょう?

ぱど 取締役社長 倉橋 泰 氏

研究者も経営がわからないとダメだ。

これは研究者だけじゃなく、全ての人に言えると思います。
まあ私も経営の知識なんぞほとんどありませんが。

TAC株式会社 取締役社長 斉藤 博明 氏

社内の保守的思想と戦っている。

組織を簡素にしよう、ということでベンチャー立ち上げ時代への回帰を行おうとしているのですが、当然反対する人達がいます。
組織が大きくなるとどうしても現状維持に向かおうとするベクトルが働くので、それをなんとかしようとがんばっているようです。
まあ保守的考え全てが間違っていると思いませんが、変わり続けようとする力は必要ですよね。


まずは自分の保守的考えと戦うところからはじめましょうか。

ライフサイエンスマネジメント 取締役社長 木村 廣道 氏

胸を張れるベンチャーを作ろう。
善悪の判断、良し悪しの判断なしにベンチャー(を立ち上げること?)はどうだろう?

ベンチャーは大きな金が動くので、悪い奴らが寄ってくるそうです。
また、ベンチャー(だけじゃなくて企業全部でしょうが)の社長の中には悪い人もたくさんいるようです。
自分がああしたいこうしたい、と考えて起業するのもいいですが、少なくとも人にとって、社会にとって有益で善良な会社でありたいですよね。

懇親会

id:pho氏、色々お話できてありがとうございました。
id:ysano2005氏、最後に(というか終わってから)少しだけお話しましたが、もう少しお話したかったですね。
他にも、パネリストの各社長をはじめ、たくさんの方とお話できて楽しかったです。

近藤社長ともお話しました。
詳しい話はまた後日。
(といいつつ書かないかも。書くかも)

*1:この辺の話がよく聞き取れなかったが、結局彼は入社したようだ