ライ麦畑でつかまえて

ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)

ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)

厨二病、ひたすら厨二病な小説です。
自己中心的で、なんでもかんでも人のせいにして、片っ端から人のこと見下して、女の子はどいつもこいつもろくでもないとか言いながら自分の好きな女の子のことはやたらと持ち上げて、内心では威勢のいいこと言っても喧嘩一つろくにできず、それをあれこれと言い訳し……と、挙げればキリがありませんがまぎれもなく厨二病。
「永遠の青春小説」なんてフレーズが帯に書かれていますが、これほど厨二病という言葉が似合う小説もないんじゃないかと思います。
こういう厨二病的要素、大人になったらチリのように消えるのでしょうか?
そんなことないんですよね。
大学も出て何年か働けば少し利口になって、一見まともそうに見えるようになるのかもしれません。でも結局のところ全くの別人になんてなれっこないです。むしろ妙な屁理屈を覚えて大人ぶるから性質が悪い(私のようにね!)
私はどっちかというと、「自分ってまだまだ子供だなあ」なんてことを忘れない方がいいですね。
自分はもう大人だ、一人前だ! こんなの、思いあがってるだけです。
もし久しぶりに私に会って「あ、こいつ妙に大人ぶってやがるな」と思ったら遠慮なく指摘してください。

永遠の厨二病小説、なかなか面白かったです。