会社の夏期休暇を利用して東北一周旅行をしてきました。
目的地は白神山地と恐山でしたが、残念ながら天候不良のため白神山地は行けず。
その代わり青森観光は堪能しましたし、恐山は素晴らしいところでしたので非常に満足した旅行でした。
概要
日程 | 2010/08/14(土) - 2010/08/19(木) (5泊6日) |
主な旅先 | 山形 - 能代 - 青森 - 恐山 - 仙台 |
旅費 | 約74,000円 |
初日(東京→山形)
旅程: 上野→宇都宮→黒磯→郡山→福島→山形
朝7時半に出発、上野から東北本線に乗り北へ。
しかし、乗った直後にお腹が痛くなり、大宮でトイレに駆け込むというトラブルが発生しました。
後から気づいたのですが、ローカル線乗り継ぐときには一本の列車を逃すと乗り継ぎで非常に深刻な問題が発生します。
この1本の遅れで、3時間以上のロスをすることになりました。
仕方なく予定を色々と変更します。
米沢に寄る予定を取りやめ、福島から山形までは新幹線を使うことにしました。
どの道フリーパスで十分元はとっているので、短い区間で新幹線を使ったところで痛くはありません。時間を稼げるところではバンバン使うことにしました。(結局新幹線使ったのはここだけだったのですが)
で、山形に16時ぐらいに着いたので宿泊先を決めてから、市内をぶらぶらします。
こういう洋風の建物好きです。
夕食は市内の居酒屋で。
- ナスの肉味噌炒め(突き出し)
- 菊のおひたし
- いも煮
- だし豆腐(だしというのはきゅうりとか昆布とか野菜を細かく刻んで醤油をたらしたもの)
- 玉コンニャク
- 米沢牛の牛刺し
- 甘辛い味噌を紫蘇で包んで串揚げにしたもの
- 生中
これで1900円だから安いものです。
2日目(山形→能代)
旅程: 山形→山寺→山形→新庄→秋田→東能代→能代
凄まじい豪雨の中、山形近郊にある寺、山寺へ向かいます。
ああいう崖に寺とか作っちゃうの見ると、昔の人も現代のニコニコ動画とかで活躍している人のように「こんなの作ってみた」って自慢したかった人結構いたのかなあと思ったりしました。
階段が滝のようになってる中、苦行僧のようにひたすら登山すると、一番高いところに着いたところでちょうど晴れてきました。
仙人気分です。
山寺を見た後は山形に戻り、またひたすら北上。
次の目的地は能代です。
なんか能代というとバスケの町ということで全国的に有名みたいですが、私は全く知りませんでした。
6時間以上かけて、ようやく能代に到着。
寂れた感じが非常にグッドです。
でも中心部にはジャスコがあったりとかして、結構賑わってます。
夕食をどこでとろうかな……と、商店街を探していたら、ふと目に止まったこの店。
いやそりゃもう名前的に入らないとダメでしょう。
天ぷら定食2100円。いい値段しますが、値段に見合うだけの味はします。どれも普通においしいです。
珍しかったのが糸カボチャの天ぷら。見た目カボチャの天ぷらなのですが、食べると中から刺身のツマのようなものが出てきます。でも美味しかったですよ。
3日目(能代→青森)
旅程: 能代→川部→青森
大雨洪水警報とか出ちゃってます。
この雨の中予定していた白神山地へ行こうものならネットのニュース記事にネタを提供することになるのは必至です。泣く泣くあきらめて、青森に向かうことに。
しかし五能線に揺られて日本海を眺めていると、めちゃくちゃ晴れてます。行っても大丈夫だったかも、行きたかったなあ、と何度か思いましたが、何せ相手は山です。しかも自分は一人旅。ちょっとした捻挫とかでもリカバリーしてくれる人がいません。危険は極力避けるしかないのです。
で、青森までの旅程、乗換は1回ですが4時間半かかってます。五能線4時間もかかるんですよ。とっても長いです。でも本読んだり外の景色眺めてたらあっという間でしたけど。
青森に着きました。思ったより大きくてびっくり。
遅めの昼食を、駅前の海産物センターのようなところで食べることにします。
ウニイクラ丼、2500円。
とっても美味しいです。
お昼を食べたら、三内丸山遺跡に向かうことにします。
市内巡回バスに乗ったのですが、乗客は私一人だけ。
タクシー状態で運転手さんとしゃべってました。
ねぶた祭りが終わってからはパッタリ人が途絶えたようで、この日乗客は私で8人目だったそうです。まあ月曜日だから仕方ないのかもしれませんが、それにしても少なさに驚きます。
で、三内丸山遺跡です。ゴッd……おっと、原始時代の遺跡の中でもかなり大きなものなのですが、もともと野球場を設置する予定だったのを中止して遺跡として残していたというのは知りませんでした。
入り口が異様にきれいです。
そして中はめちゃくちゃ広い。これ、入場料無料なんですよ。
一体どれだけ国からお金が出てるのやら……。
そして、発掘現場を見学できます。これはなかなか興味深かったです。
ていうかすごく暑そうです。
遺跡の次は、お隣の県立美術館。
これについては別記事でお話することにしましょう。
奈良美智さん作の「青森けん」。写真下に写っている子供を見ると、その大きさがわかるでしょう。
青森市街に帰ってきたときに、思わぬトラブルが。
なんと靴のソールがはがれてしまったのです。
大学時代から使ってた靴なので大分ガタが来てたのはわかっていましたが、これでは歩行すらできません。
しかも、調べたところその日市内で靴の修理ができる店は一店もありませんでした。
泣く泣くとった最終手段が、アロンアルファでした。
とりあえずこれで歩くことはできますが、もう靴の修復は不可能でしょう。
4日目(青森→恐山)
旅程: 青森→野辺地→下北→(バス)→恐山
一応靴の修理屋に見てもらうことにしましたが、開店するまで時間があるので青函連絡船を見学することにしました。
青函連絡船、八甲田丸。
なんと鉄道ごと乗り込むことができ、一日数便、函館まで3時間半で時間きっちりに運航していたというのですからすごいです。
かつてアメリカでは馬車による交通インフラが非常に整っていたといいますが、こういうのを見ると、技術というのは本当に人間の使い方次第なのだなと思います。
いつの日か、「鉄道とか飛行機なんてシロモノで、現代みたいな便利な交通インフラが作られてるなんて思わなかったよ!」と驚く未来人がきっと現れることでしょう。
で、靴の件ですが、予想通り修復不可能の返答が。
仕方ないのでアロンアルファを使い、自力でなんとかすることにします。
しかしこれはあくまで応急処置。この先長時間の歩行は危険でしょう。
旅先で靴が壊れることが、いかに致命的か身にしみてわかりました。
さて、恐山ですが、これも別記事としましょう。
簡単に言うと、非常に素晴らしいところでした。
場所が非常に不便なのですが*1、それだけの価値がある場所です。
興味のある人には是非行っていただきたいと思いました。
5日目(恐山→仙台)、6日目(仙台→東京)
旅程:
- 5日目 恐山→野辺地→八戸→盛岡→一関→仙台
- 6日目 仙台→原ノ町→水戸→上野
恐山があまりによすぎたし、太平洋側は去年遠野や平泉を旅したばかりなので、もうどこも行く気がせずに帰ることにしました。
といっても鈍行電車では2日間かかります。
途中盛岡で冷麺食べたけど今一つだったり、車中でシンガポール人の母子と仲良くなったりしたのですが省略。
感想
という感じの旅でした。
とにかく恐山ですね。素晴らしいです。
この記事ではほとんど書いてませんけど。
鈍行列車による長旅というのは、一見非効率のようですが、私は結構楽しめました。
新幹線と違い、在来線にはその土地の人が多く乗ります。その土地の人の生活の一端を垣間見ることができるというのも、また一つの楽しみだと思うのです。
例えば、今回気づいたことの一つに「意外と若者が多く乗っている」というのがあります。
てっきりご年配の方ばかりだと思ったのに、これは意外でした。
しかし、東京に戻ってきてその理由がわかりました。
若者が多いのではなく、電車を使って仕事する人がいなかったんですね。
それもそのはず、地方の在来線みたいに1時間に1本しかこないような電車を使っていては仕事になりません。みんな車を使っているんですね。
さらに、その土地で働いている人の数が絶対的に少ないというのもあるでしょう。働ける人たちはみんな東京などの大都市に移動してしまいますので、地元での働き口といったら役所ぐらいしかないそうです。
地方の雇用は国が支えてます……って、そんな直接的に支えてるのかよ!? ってツッコミたくなりますね。……社会主義?
とまあ、こんなことを色々考えながら旅できたのでとっても楽しかったです。
国内はもう十分見た気がするので、次は海外行きたいですね。
旅費内訳
id:kany1120 とか id:pho に「本当に国内旅行かよ」とツッコミを入れられたぐらい、私の旅費は安かったようです。
内訳とともに紹介します(総計は再掲)。
項目 | 代金(円) | 1日平均 |
ホテル代 | 36,000 | 7,200 |
交通費 | 16,000 | 2,700 |
おみやげ | 5,500 | -- |
食費 | 16,500 | 2,800 |
計 | 74,000 | 12,300 |
やっぱり交通費が大きいですね。普通に新幹線とか使ってたら多分軽く5万します。
計算したら、普通運賃だけで 30,000円ぐらい使ってました。これを1万円で乗り回したのですからそりゃ安いはずです。